―――現在は廃墟として余生をおくっている
以前、こんなテキストを本で見かけて、目から鱗がポロリンチョと落ちました。
「廃墟」と「生」、一見正反対に思えるその言葉が並んでいる･･･。
軍艦島、化女沼レジャーランド、ヨンマランドと合法で廃墟を巡る中で、廃墟も生きているのだと確かに感じてきました。
そして2018年7月、「廃墟の女王」と呼ばれる場所で、廃墟を生かすお手伝いをしてきました！
「廃墟の女王」摩耶観光ホテル調査ツアー
～その１ 過去編～
今回の舞台は、兵庫県の摩耶山にある廃墟、「摩耶観光ホテル」通称「マヤカン」。
1929年に、当時流行していたアールデコという装飾様式で建築されたホテルです。
摩耶山の山頂のショップで入手した、摩耶観光ホテル営業中（おそらく昭和初期）のポストカードが５枚。
美しい建物ですね･･･！
1993年に廃業してから、廃墟マニアの聖地となってしまい、不法侵入者が絶えない状況に･･･
（実は1993年の廃業以前にも廃墟時代があったことが判明！詳細は後程。）
困った所有者は解体も検討しました。
しかし、アールデコの建築は非常に貴重で、残しておいてほしいという声も･･･
そこで！立ち上がったプロジェクトがこちら！
摩耶観光ホテル保存プロジェクト ←詳細はクリック！
NPO法人J-heritage・NPO法人ひょうごヘリテージ機構H2O神戸・マヤカンの所有者である日本サービス株式会社、３つの組織が立ち上げた マヤカンを登録文化財にして未来に残そう！ プロジェクトです。
このプロジェクトにクラウドファンディングで寄付したら貰えるリターンのひとつが
「摩耶観光ホテルを保存するための調査に同行（写真撮影可）」
というわけで、前置きが長くなりましたが、寄付をして調査に同行してきましたよー！というレポートのはじまりはじまり･･･(・∀・)
※写真は全て掲載許可済です
2018年7月21日。
凄まじい暑さの中、摩耶山の下にある摩耶ケーブル駅に集合しました。
摩耶ケーブルは、1925年に天上寺への参詣客を輸送する目的で開業した、歴史あるケーブルカーです。
第二次世界大戦で一度休止されましたが、1955年に復活！
関西の方には当たり前だと思いますが、関西に住んだことのない私はこの時点で衝撃です。
マヤカンのある摩耶山って、賑わってる観光地だったんだ･･･！
なんかもっとこう、寂れた山の中にあるのかと思っていました･･･スミマセン･･･
こんなオッシャレーなイベントも開催されています。
まやビューラインサポーターの会に入会すると、マヤカン廃墟でお茶が飲めるイベント「マヤ遺跡カフェ」に参加できるという情報もゲット！
あなたも合法でマヤカン廃墟に行けるチャンスです！
昭和初期の摩耶ケーブル＆マヤカンが映っている動画をYoutubeで発見しました。
うわ～～昔から賑わってる！！
摩耶ケーブル駅にも、昔の写真が展示されていましたヨ！
昔のマヤカンに思いを馳せたところで、今日の調査の説明が始まります。
私と同じ、調査に同行できるリターンの支援者は合計で200名程いて、今日は10名程参加。
この調査は毎月開催されています！
今日は、 建物見学ツアー → 昼食休憩 → 調査お手伝い という流れだそうです。
よっしゃー調査のお手伝い頑張るゾー！！
さぁ、摩耶ケーブルに乗車して、マヤカンの最寄り駅 ケーブルカー「虹の駅」で下車です。
ちなみにケーブルカー虹の駅、マヤカンがオープンした1929年頃はこんな感じでした～～
マヤカンは、この写真の右側に存在しています。
おおっ！ケーブルカー虹の駅に付いている展望台に、早速マヤカンの看板が！
展望台からの眺め。この日は快晴で、緑が映えるマヤカン日和です！
展望台で調査お手伝いの担当決めをしました。
私の担当は、風呂場Aの実測です。
この実測にめちゃめちゃ苦労することも知らずにワクワクしながら向かう先には･･･
普段は鍵のかかっている門と、関係者以外立ち入り禁止の看板が！
防犯カメラ動作中の看板が！
あまりの不法侵入の多さに柵を作り、セコムを入れたそうです。
侵入すると防犯カメラで撮影されて、Webにアップされてしまうそうです･･･
絶対に侵入はやめましょう！
侵入したくなったら先ほど紹介したまやビューラインサポーターの会に入会して「まや遺跡カフェ」へ！
そんな普段は入れない門を開けてもらって、階段を下りていくと･･･？
ついに！！
「廃墟の女王」摩耶観光ホテル 登場！！
1929年にオープンした美しいホテルは、現在どのようになっているのでしょうか･･･？
いよいよ内部に潜入します！
