この記事は フリーペーパー『屋上とそら』Vol.47に掲載された「369daysのROOF TOPIC 第13回」のWeb版です。
東京・お台場にある「パレットタウン」の大観覧車が2022年8月31日で営業を終了します。1999年に開業し当時世界一の高さを誇った大観覧車は、数々のお台場の屋上を見つめてきたはず。大観覧車に乗って、歴史をさかのぼってみましょう!
シースルーのゴンドラに乗り込んでしばらくすると、2012年に開業した「ダイバーシティ東京プラザ」の屋上にテントの骨組みが見えてきました。実はここ、バーベキュー場なんです!ゴンドラが頂上に近づくにつれ見えてくる「アクアシティお台場」「デックス東京ビーチ」の屋上にもバーベキュー場があり、近年、お台場の屋上はバーベキューを楽しめる場所となっています。
2000年に開業した「アクアシティお台場」の屋上にはバーベキュー場以外にも珍しいものが。なんとお台場エリア唯一の神社「アクアシティお台場神社」があるのです!神社にある看板には商売繁盛、良縁祈願などと並んで「情報機器の安全」の文字がありました。屋上に神社ができたのは2004年、いかにも21世紀らしいですね!
ゴンドラはいよいよ頂上へ。どこまでも青い東京湾の手前に1999年に開業した「パレットタウン」全体が見えます。「パレットタウン」を構成するZepp Tokyo、VenusFortは2022年までに営業を終了していて、デジタルアートミュージアム「チームラボボーダレス」も観覧車と同じ8月31日に営業終了予定です。そんな「チームラボボーダレス」の屋上に「NEOGEO」と書かれた謎のロゴが!?
かつてこの建物には、ゲームメーカー株式会社SNKの運営する「ネオジオワールド東京ベイサイド」が入っていました。屋内にはジェットコースターを含む10種類のアトラクションがあり、そのうち9種類は世界初登場という最先端のテーマパークでした。「ネオジオワールド東京ベイサイド」は2001年に閉園しましたが、閉園後もロゴは残って観覧車に乗る人たちを見守り続けてきたのです。
ゴンドラが降り場に到着しました。2022年、お台場は変化の時を迎えています。色とりどりのエンターテインメントを見つめてきた大観覧車はまもなく営業を終了しますが、これからもお台場には新しい色の屋上が生まれていくことでしょう!
文:mikko(369days) 写真:milford(369days)
Special Thanks:黒川文雄(株式会社ジェミニエンタテインメント) 熱湯安価/森ヶ崎正人