「野辺山SLランド」を閉園前の最後の夏に訪れました

“日本一高いところを走るSL”に乗ることができるミニ遊園地「野辺山SLランド」が2018年8月31日をもって閉園してしまうということで、閉園前の最後の夏に訪れました。

野辺山SLランドには2013年にも一度訪れていましたが、前回乗らなかったSLをはじめとした乗り物にも今回は乗車しました!

野辺山SLランドは長野県南牧村にあり、一帯は八ヶ岳の麓の高原地帯になっています。標高は約1300mで、真夏でも蒸し暑さはなくさわやか。

野辺山SLランドにはSLのほか、ゴーカートやバッテリーカー等の遊具があります。入園・駐車料金は無料なので気軽に立ち寄ることができます。

こちらがメインアトラクションのSLです!
もともと台湾でサトウキビを運ぶために使われていた車両なのだそうです。

料金は大人310円。30分に1回の頻度で運行しています。チケットの絵柄もかわいい!

それでは、「野辺山高原」駅から乗車します!SLランドはJR小海線の清里駅と野辺山駅の間に位置しているのでこのような駅名標になっているのですね。
SLには2両の客車が連結されています。

線路も本格的。ちなみに軌間(レール間の距離)は762mmで、在来線などで一般的な1067mmの7割ほどの幅。「日本一狭い軌間」として知られる三岐鉄道北勢線、四日市あすなろう鉄道 内部・八王子線、黒部峡谷トロッコ電車も762mmになっています。

それでは出発進行!
出発時には汽笛が勢いよく鳴り響きます。右手にコスモスが広がります。

その後踏切を通過します。SLの線路上には踏切が2カ所あり、ちゃんと警報機と遮断機がついています。鉄道会社で使っていたものを移設したものだそうです。

車窓からは野辺山高原の景色が広がります。レタスなどの高原野菜の畑の奥には、国立天文台の電波望遠鏡が見えています。

ゴーカートのコースとスイスレーティッシュ鉄道の線路と並走。

SLは一周約350mの路線を5分ほどかけてゆっくり走りました!

客席からの眺めを動画でも撮影しましたので、ぜひご覧ください!

続いてスイスレーティッシュ鉄道に乗車します。
こちらは電気で動く車両で、自分で運転することができます。

運転といっても、スロットルハンドルを常にひきっぱなしにしておけばOKです。
料金は1乗車800円となっています。

それでは出発進行!
しばらくは両側にコスモスが広がります。
スイスレーティッシュ鉄道の見どころは、線路沿いに咲く花のきれいなこと!色とりどりの花畑が手に届くほど近くで咲いており、まるで花のトンネルを走っているようでした。

途中にはちょっとしたトンネルもあります。

色とりどりの花が咲く中を通り抜けます!
左に見えているのは先ほど乗車したSLの線路。タイミングが合えばSLと並走することもできそうです。

線路は両端がループになった形状で、1周3分ほど。意外と速く走るので、もうちょっとゆっくり乗っていたかった…!

運転席からの眺めを動画でも撮影しましたので、ぜひご覧ください!

その他にも、ちょっとした線路を走るレインボートレインや、

コイン式の遊具もありました。
こういった小型の遊具は塗装が色あせたりしていることも多いのですが、野辺山SLランドの遊具はどれも色鮮やかできれいだったのが印象的でした。

バッテリーカーのエリアには、初めて見たコカ・コーラ型の乗り物が。

休憩用のベンチは昔使用していた客車を再利用しています。

売店も車両型。

お土産にペーパーウェイト、マグネット、犬釘を購入しました。
犬釘はレールと枕木を固定する釘で、実際に野辺山SLランドで使われていたものなんだそうです。

犬釘はなんと1本10円で販売されていました。販売時はサビまみれだったのですが、磨いたりしてなんとかきれいになりました。
他にもゴーカートの古タイヤが1つ50円で販売されていたので買おうか悩みましたが、さすがに使い道が無さそうなので諦めました…(;’∀’)

こちらはメインハウス。

中ではオルゴール作りが体験できるようです。

ちょっとしたゲームコーナーもありました。
昔は食堂としても営業していたような雰囲気でした。

閉園を受けて、昔の写真を展示した「さようなら企画展」が開催されていました。

野辺山SLランドが開業した1986年8月当時の貴重な写真も。
開業時はSLが走る線路とメインハウスだけしかなかったそうです。

開業して3年目の1989年の写真には、ゴーカートのコースやスイスレーティッシュ鉄道が写っています。

このように魅力あふれる野辺山SLランドですが、運営はなんと個人の方が行われてきたそうです。車両の整備からお花畑の手入れまで、32年間でここまで作り上げることができたのは相当の労力と、そして鉄道への愛があったからだと思います。

いつか、自分の家の庭にミニ鉄道を敷けたりなんかした際には、野辺山SLランドに負けないくらい花でいっぱいにしたいです…!

楽しい遊園地をありがとうございました!

 

ちなみに、園の代表の方にお話を伺ったところ、野辺山SLランドで使われていたSLや遊具などの引き取り手を探しているとおっしゃっていました。興味のある方はせんろ商会さんまで!

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mikko みっこ

大学の卒業論文で遊園地について書くほど遊園地が好き!珍スポット、レトロスポットも大好き!「永原さくら」という名前で、アニメソング・ゲームソングの作詞をしています。

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