「テーマパーク」といえば、かわいいキャラクターや、ヨーロッパなどの異国情緒あふれる街並みをテーマにしたものばかり…と思っていませんか?
実は「宇宙」をテーマにした「スペースワールド」というレジャーパークが福岡県北九州市にあるのです。今回はそんなスペースワールドに行ってきましたので、その様子を詳しくご紹介したいと思います!
スペースワールドとは?
スペースワールドはジェットコースター・観覧車といったアトラクションのほか、ステージでのショーやプール・スケートなども楽しめる総合レジャーパークです。
1990年4月22日にオープンし、27年間にわたり営業してきましたが、2017年12月31日をもって閉園してしまうこととなりました。
今でこそ大型ジェットコースターや観覧車が目立ち「遊園地」色の強いスペースワールドですが、開園当時にはそれらはなく、どちらかというと屋内型のシアターや展示施設などが多くあったようです。
今回の「アトラクション編」ではパークの花形ともいえるジェットコースターを中心に、スペースワールドの個性豊かなライド系アトラクションをご紹介します。
こちらがスペースワールドのゲートです。北九州高速道路の枝光ICから車で1分、JR鹿児島本線の「スペースワールド」駅から徒歩5分と、アクセスは抜群。
園内では「スペースワールド・ザ・ファイナル」と題して様々な催しを行っていました。
ダイナミックさMAXのコースター「タイタンMAX」
まずご紹介するのが、タイタンMAXというジェットコースターです。
タイタンMAXは「スペースワールドで最もダイナミック」と言えるジェットコースターで、高さ60m、長さ1530mのコースを最高時速115kmで駆け抜けます。
とにかく高く登って、とにかく落ちて、とにかく駆け抜ける爽快な乗り心地!
座席の周りには囲いが無いので、開放感がありとてもスリリングです。
また座席にはスピーカーが備えてあり、5曲の中から好きな音楽を聴きながら乗ることができます。
タイタンMAXの前身である流星ライナー「タイタン」は1993年にオープン。その後2000年に「タイタンV」へ、2015年に「タイタンMAX」へリニューアルしました。
スペースワールドのシンボル・実物大スペースシャトル
スペースワールドのシンボルといえるのが、この実物大スペースシャトルのオブジェ!
開園当初からあり、以前はロケットの噴射口から炎と煙が噴き出すパフォーマンスが行われていたそうです。
「こんなに良くできてるのに、閉園したらこのスペースシャトルもなくなっちゃうのか…」と思った方に朗報です。実はこのスペースシャトル、なんと閉園後に10億円で購入することができるというのです!
お財布に余裕のある方はぜひお手元に置いてみてはいかがでしょうか?
申し込みページはこちら:https://camp-fire.jp/projects/view/35613
(クラウドファンディングは終了しました。)
予測不能なアクロバティックコースター「ヴィーナスGP」
そのスペースシャトルの周りを縫うように走るジェットコースターがヴィーナスGPです。
「コースターの神様」アントン・シュワルツコフ氏が設計したコースターで、回転やひねりに富んだコースが特徴。走り出したら最後、何が起こるか予測がつかないアクロバティックなコースターです。
乗り場は宇宙ステーションのようなワクワクする内装で、コースターへの期待を高めてくれます!
しかもこのコースター、発車時の「エネルギーチャージ!ヴィーナス!」という掛け声の声量によってコースターの速さが変わるという仕掛けになっています。
ヴィーナスGPの前身の「スパイラル彗星 ヴィーナス」は1996年にオープン。2007年にヴィーナスGPへリニューアルしました。
40秒で宇宙旅行を体験!「ザターン」
園内でもひときわ目立つのが、高くそびえる山形のコースをもつザターン。
発車後2.5秒で最高時速130kmまで加速し、その3.5秒後には65mの最高部へ到達、息つく暇もなく急降下するという、1周わずか40秒の内にスリルが詰め込まれたコースターです。
発車カウントダウン時のドキドキ感はザターンならではで、コースの頂上から眺める景色の良さも魅力です!
ザターンに乗るとまるで宇宙へ小旅行をしたような体験ができ、急加速~急上昇時にはロケットの打ち上げを、頂上では無重力空間のような浮遊感を、急降下時にはは宇宙からの帰還を体験しているようでした。
そもそもこれは単なるジェットコースターではなく、れっきとした医療目的のマシンのようで…
ザターンとは
大流行している宇宙病GNS(Genki Naqnaru Syokogun)の治療かつ予防のために開発された最新メディカルギア。
月より採取され、人類の自然治癒力を増大させる効果のあることが判明した超電磁物質「マグナムZ」を搭載している。
とのことで、「最近ちょっとGNSっぽいな~」という方はぜひ乗って効果を実感してみてはいかがでしょうか。
ただでさえ健康的なザターンですが、訪れた際は「ツボ押しコースター」というイベントが開催されていました。
これは背中に突起のついたビブスを装着して乗車することにより、ロケットスタート時に背中のツボが刺激され、さらに健康的になる!というものでした。
ここまでご紹介した「タイタンMAX」、「ヴィーナスGP」、「ザターン」がスペースワールドの「3大コースター」とも呼べる大型コースターです。
スペースワールドにはこのほかにも様々なアトラクションがあります。
惑星アクア
惑星アクアは5人乗りのボートに乗って水路を進むアトラクションです。
ボートは1人乗りのボートが5つ連結されている構造になっているので、意外と座席が揺れます…!
タイミングによってはかなり水を被ることがあるので、多くの方がカッパを着て乗っていました。
コース上には壊れたUFOやエイリアンなどが配置されており、惑星アクアに不時着したような気分を味わえます。
観覧車からコースを見るとこのようになっています。全長500メートルと結構長さがあり、ところどころ白波が立っていますね。
開園3年後の1993年にオープンしたアトラクションですが、現在もとても人気があります。
クリッパー
個人的にデザインがお気に入りなのがこちらのクリッパーというジェットコースターです。
ロゴや建物に取り付けられた小さなUFOがかわいらしいです!
3歳から乗ることができるコースターで、未来の宇宙飛行士のためのトレーニング学校であるというストーリーがあります。
小さなスペースシャトル型の機体。一周303メートルのコースをを60秒かけて飛行します。
ブギウギスペースコースター
1車両の内、前3両が前向き、後2両が後ろ向きの座席になっているコースターです。
短いコースながら、暗いトンネルなども通るため後向きに乗るとさらにスリリングになります。
開業時からある貴重なアトラクションです。
ツインマーキュリー・アドベンチャークルーズ
ツインマーキュリーエリアにはボート型のライドに乗って水路を進むアトラクションが2つあり、それぞれ「アドベンチャークルーズ」「ファンファンクルーズ」という名前になっています。
「アドベンチャークルーズ」は刺激を求める方にお勧めのスリリング系のアトラクション。エイリアンの住む洞窟などを進み、最後には16mの高さから急降下します。
ツインマーキュリー・ファンファンクルーズ
もう一方の「ファンファンクルーズ」はお子様にも楽しめるマイルド系となっています。
水鉄砲を渡され、コース上にある的を狙いながら進むというまったりとした内容で楽しむことができました。
“ツイン”というだけあって、アドベンチャークルーズとファンファンクルーズの乗り場が隣合っているのが面白い!
エイリアンパニック エボリューション
スペースワールド唯一?のホラーアトラクションがこちらの「エイリアンパニック エボリューション」。
「地球に墜落した宇宙船を探索する」というテーマのウォークスルー型ホラーアトラクションです。
所要時間が約8分と長めだったのですが、機械での仕掛けのみだったので思ったほど怖くはありませんでした…!
暗闇迷路ディーポ
お化け屋敷ではないもののちょっと怖いのがこの「暗闇迷路ディーポ」。
真っ暗な迷路を歩いて進むアトラクションでお化けなどは出てきませんが、一寸先も見えないほど暗いので新鮮な感覚が味わえました。
ちなみにこのアトラクションがあった場所はもともと「SPACE SHOP ディーポ」というお土産屋さんだったようです。
スペース・アイ
遊園地のランドマークといえば、観覧車ですね!
こちらの「スペース・アイ」は直径が80mあり、太陽のようなカラーリングが特徴です。
ロゴもカッコいい!
ちなみにこの観覧車、「呉ポートピアランド」という広島県呉市にあった遊園地(1998年閉園)にあった観覧車を移設したものだそうです。
観覧車からは園内が一望できます。
シンボルのスペースシャトルとヴィーナスGPも良く見えます。
キッズ向けのアトラクションが集まる「ラッキーランド」
パーク内の一角にはキッズ向けのアトラクションが集まる「ラッキーランド」というエリアがありました。
「ラッキー」はスペースワールドのメインキャラクターの名前で、下の写真では左側に写っています。隣にいるのはラッキーのガールフレンドであるヴィッキーです。
ここでスペースワールドのキャラクターを簡単に紹介しましょう!
陽気なトリ族の名パイロットで、スリルと歌が大好きな「ヘンドリックス」 〈写真左端〉
正義感が強く、みんなを幸せにするのが大好きな宇宙を愛する冒険者「ラッキーラビット」 〈左から2番目〉
礼儀、作法にうるさいけれど、とっても涙もろい「フランク3000」 〈左から3番目〉
可愛いおてんばなスペース・ニュース・ライターの「ヴィッキーラビット」 〈左から4番目〉
すばしっこく飛び回る、情報集めの名人の「ハリー ザ キッド」 〈右端上〉
からだは小さいけれど力持ちな機械修理のエキスパート「アントントン」 〈右端下〉
他にも、宇宙のことなら何でも知っている長老博士ムニムニや、少々間抜けな悪の親玉バロン・バーロックなど、個性あふれるキャラクターがいます。
そしてラッキーランドの各アトラクションには、スペースワールドのキャラクターにちなんだ名前が付けられています。
こちらは「ラッキーバス」というアトラクション。
回転する飛行機に乗る「ヘンドリックス パイロット」。
トラック型のライドに乗って森を進む「ブーブーフランク」。
オーソドックスなメリーゴーランド「ムニムニカルーセル」。
キャラクター達がパーティーをしているような「パーティーカップ」。
さて、今回はライド系のアトラクションを主に紹介してきましたが、スペースワールドの見どころはこんなものでは収まりません。
第2回(スペースドーム&シアター&宇宙博物館編)ではスペースワールドの世界観がぎゅっと詰まった「スペースドーム」という施設のほか、シアター系のアトラクションや宇宙博物館をご紹介します!